禅海茶屋

菊池寛の短編小説「恩讐の彼方に」で有名な青の洞門、その目の前にある店舗の建替えです。
旧店舗はH24九州北部豪雨災害の際、山国川の氾濫により1階天井近くまで冠水。その後復旧するも、堤防新設のために解体することとなりました。
「もし堤防を越える水害があっても、主要な機能が冠水しないようにしたい」そんなお施主様の想いに答えるべく、新たな建物では盛土することで地盤レベルを上げる計画としました。さらに堤防から階段やスロープで駐車場レベルへ下りてゆく経路をつくることで、利用者がアクセスしやすく、自然と立寄れるようにしています。
外観は、名勝耶馬渓の風景になじむよう全体のボリュームを抑えた屋根形状とし、また材料に石、瓦、漆喰、木といった自然素材を用い、落ち着いた色彩としました。
内部は、古材を用いた力強い軸組と、繊細な貫による小屋組を見せることで、「わざわざ来たくなる」魅力ある空間としています。

所在地:大分県中津市本耶馬溪町
工事種別:新築
工事面積:288.84㎡
工事期間:H27年6月〜H28年1月

用 途:店舗
構 造:木造、地上1階地下1階
施工者:株式会社 高原建設
担 当:池田

豪雨災害を乗り越え、蘇った景観
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